2021/07/24

東京オリンピック2020開会式と私


2021年7月23日(金)、本来の開催から1年遅れてやっと東京オリンピック2020の開会式が行われた。
開会式の音楽監督を大好きなFPMさんが務めると知ってから、とにかく開会式を見ようという気になった。
いろんな趣向が凝らされている中、私が感動したのは次の2点だった。

1.選手入場の場面。
オーケストラの演奏者と競技に臨むアスリートの準備段階を比較しながら場面展開する中で、指揮をする女の子がタクトを振ろうと息を吸う瞬間に、画面が切り替わりギリシャの選手が国立競技場へ入場する。その時の音楽がドラゴンクエストのテーマ曲とは!
実はその時の私は生中継を見ながら聴いたことがある曲だなぁ、という程度だったのだが、隣で見ていた夫が「ドラクエだ!」と言ったため気づいた。その程度なので私はゲーム音楽については全く詳しくない。それをきっかけに次々とゲームのテーマ音楽が流れ、それに合わせて各国の選手たちが続々と入場してくるのに、流れている音楽の美しさはわかってもどのゲームに使われている何の曲なのかはわからなかった。
Twitterを見ながらテレビを見ていたのだが、オリンピックに、選手入場にゲーム音楽が使われたことに興奮し喜ぶ人たちの多さに圧倒され、同時にこんなに愛されているのか、と驚きもした。そして嬉しくなった。蔑まれていたもの(あくまで私の持つゲームのイメージ)がようやく日の目を見たその瞬間に立ち会えたような気がしたということと、これがきっかけでオリンピックに興味を持ち応援しようという気になる方々が大勢いることを感じたからだ。何がきっかけになるかは分からない。

2.聖火が国立競技場へ入場するまでの場面。
東京オリンピック2020開催のために、ギリシャから採火された聖火が日本へそして各都道府県を通る数々のシーンが取り上げられたが、冒頭からQueenの「手をとりあって」という曲、しかも日本語歌詞の部分から流れた。

手をとりあってこのまま行こう
愛する人よ
静かな宵に光を灯し
愛しき教えを抱き

中学生の頃に初めて聴いたQueen、フレディ・マーキュリーのパワフルで美しい声に魅了された私は、この「手をとりあって」という曲が大好きだった。日本語が入っていること、そしてその日本語がとても美しいこと、フレディの声とすごくマッチしていると思っていた。
バルセロナオリンピックの際には、「バルセロナ」を歌うはずだった(と私は記憶している)フレディは、開催前に病に倒れ帰らぬ人となった。世界が注目する大舞台に立つことができなかった無念さを晴らすかのように、彼の優しくて温かい声が今回起用されたことが嬉しかった。
映画「ボヘミアン・ラプソディ」の冒頭部分で流れる「Can~♪」の声を聴いた途端に涙が溢れて止まらなかったように、今回の採火の部分の「手を~♪」を聴いて胸が詰まった。そして「よかったね、フレディ」と思った。

今日は、NHKプラスのアプリで開会式のオーケストラからギリシャの選手入場に切り替わるシーンと聖火のシーンを何度も見た。見るたびに嬉しくて涙が出た。

ピクトグラム紹介で使われた曲は聴くと元気が出る。
イマジンは歌い手さんたちの良さが溢れていた。
開会式で使われた楽曲については、今後いつでも聴けるような機会をいただきたい。
切に願っている。

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