そもそも「おてもやん」とは?
Wikipediaによると、
「『おてもやん』は、日本の民謡、および、歌詞に登場する女性の名前(「やん」は敬称の「さん」、「ちゃん」の意であるため、名前としては「おても」、「ても」となる)」だそう。
熊本市の県民百貨店前にはおてもやんの像がある。
県民百貨店前のおてもやん像 |
同名の民謡もよく知られている。
前出のWikipediaにも、「熊本民謡の代表格とも言われる。熊本弁が強く出た陽気な歌詞が特徴。」と書かれている。
どのような歌詞なのか、以下に記そう。
おてもやん あんたこの頃嫁入りしたではないかいな
- 嫁入りしたこつぁしたばってん
- ご亭どんが ぐじゃっぺだるけん
- まあだ杯はせんだった
- 村役 鳶役 肝煎りどん
- あん人たちのおらすけんで
- あとはどうなときゃあなろたい
- 川端町っつあん きゃあめぐろ
- 春日ぼうぶらどんたちゃ 尻ひっぴゃあて 花盛り 花盛り
- ピーチクパーチク雲雀の子 げんぱく茄子のいがいがどん
- (訳)
- 「おてもさん、最近結婚したそうですね」
- 「一応結婚しましたが、村役、鳶役、肝煎りさんたちが 夫になる人が疱瘡のようだと言うので、結婚式はまだしていません。あの人たちが後はどうにか適当に段取り をするでしょう」。
- (熊本県観光サイト なごみ紀行より)
- 前置きが長くなったが、民謡「おてもやんコンクール」の話。
- 熊本市中央区五福公民館で開催された。
- 五福地区はおてもやん発祥の地なのだそう。
- 参加エントリーは116名、欠席者を除く110名が自慢ののどを披露した。
- 年齢別、男女など8つの部門に分かれての発表、曲はすべて民謡「おてもやん」の1番。
- ↑グランプリの歌声を、と思ったが、ゴメンナサイ。
- このコンクールの最初から最後まで聴いたのだが、今日だけで民謡「おてもやん」を少なくとも110回以上は聴いたことになる。
- 同じフレーズのはずなのに、皆さんの持つそれぞれの個性が全面に表れ、飽きるどころかあっという間に時間が過ぎた、というのが正直な感想だ。
- 8つの部門の優勝者は、10月20日(日)に熊本城奉行丸で開催される「伝統芸能の祭典」に出場、歌声が披露されるので、ぜひ聴いて頂きたい。
トップバッターは88歳の「おてもやん」。 |
観客も口ずさみながら楽しむ。 |
太鼓や三味線、尺八の生演奏をバックに。 |
出場者は、小学校1年生から90歳までと幅広い年齢層であった。
迫力のある歌声、踊りを交えての表現、おてもやんさながらの衣装やメイクなど、老若男女の発表者それぞれの「おてもやん」を楽しめた。
車椅子で参加の女性や、北九州市から参加された女性、コンクール後に入院を控えている女性など、このコンクールにかける想いも垣間見えたような気がした。
「また来年も参加します!」と声高らかに参加表明をした方が何人もいた。
8つの部門それぞれ上位3位までが入賞。 |
8つの部門の優勝者の中からグランプリが選出された。 |
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