いつもお世話になっている方からある本をお借りした。
高田好胤「話の散歩道」
高田氏は薬師寺の元管主、法相宗の管長も務められた方。
そのユニークな語り口調で、修学旅行生に薬師寺の案内を続けて来られたり、マスメディアにも数々登場されたのでご存じの方も多いかと思う。
私も例に違わず、高校の修学旅行で初めて薬師寺を訪れる際には既に、薬師寺=面白い話が聴ける、という認識を持っていた。
私が高田氏を知ったのは、小学校に入るくらいの頃。
当時、私の母が高田氏の著書「母」を読んでいた。
あまりに熱心に読んでいたため、「どんなお話なの?」と聞いた覚えがある。
その時のやりとりはもう覚えていないが、そのことをきっかけに高田氏の名前は幼い私の記憶するところとなった。
今回お借りした「話の散歩道」は、実は読み物ではなく聴く物、つまりCDである。
昭和44年から大阪のラジオで2年間、毎日3分ずつ放送されていたものの中から選ばれた法話集だ。
この中に、般若心経 空のこころを説かれた言葉がある。
かたよらないこころ
こだわらないこころ
とらわれないこころ
ひろくひろく
もっとひろく
幸せは自分の気持ち次第。
気持ちの持ちようでどうにでも捉えることができる。
「忙しい」を口実に、ゆとりのなさを許容してもらえるような気でいた自身への戒め、そう思えてならない。
ユング曰く「40歳は人生の正午」なのだそう。
遅ればせながら後進への影響をようやく意識し始めた昨今、肝に銘じておきたい言葉であった。
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