2012/07/08

温故知新

私が高校生だったのは、かれこれ二昔以上前のことである。
あの頃から20年以上も経過したなんてことはまったく感じないのだが、明らかに時間は経過しているようだ。何とも不思議な感覚である。

私は熊本県の天草地方の出身であるが、高校時代は熊本市内で過ごした。
私の母校は、熊本県立第一高等学校である。
公立高校で男女共学のはずなのだが、私の在学中には女子生徒しかいなかった。
私の入学するかなり前から、また私が卒業してからかなり後まで、男子生徒はひとりもいないのだそうだ。

昨年男女共学推進運動が行われた結果、我が母校に今年、70名の男子生徒が入学した。
母校は一気に活気を帯び、男子生徒向けの部活動も創設された。
そして、本日、熊本県の高校野球の県予選大会の開会式が催され、入場行進の列に合わせて、母校の野球部員たちが学校創立以来、初めて闊歩した。
今日はそんな記念すべき日である。

そして今日は同時に、母校にて別の行事が開催された。
「物故者慰霊祭」と呼ばれるものである。

$ポジティブな日々


こちらは、前年6月から今年の5月までの一年間に逝去された恩師や卒業生など母校に関連のある方々のご遺族を母校にお招きし、故人を追悼する式典である。

$ポジティブな日々


私はご縁を頂き、先月より母校の同窓会の運営のお手伝いをさせて頂いている。
今回の「物故者慰霊祭」にも、スタッフという立場で関わらせて頂いた。

正直、運営のお手伝いをさせて頂くまで、この行事のことは知らなかった。
どのような行事なのか、まったく想像もつかなかった。

$ポジティブな日々


本日は、故人のご遺族や関係学年の方々が合計60余名が出席され、厳かな雰囲気のもと上記の次第が執り行なわれた。

故人を偲ぶご遺族代表のお話では、母校にまつわるお話や生前のエピソードを披露され、ご遺族の中にはお話下さりながら思わず涙ぐまれるシーンもあった。それを伺い、私も涙があふれて止まらなかった。


この「物故者慰霊祭」は毎年開催され、今年で97回目だそう。
同じ学び舎で学んだ仲間たちがこのような形で集うことに、また古くから受け継いでいるこの行事に深い感銘を受けた。
同時に、これまでの伝統を私たちがしっかり守って行かなければならない、と心に誓った。

0 件のコメント:

コメントを投稿