2013/07/08

靴を買う時に思い出す話

社会人になってから久しいが、黒の靴、特にパンプスにはお世話になりっぱなしである。
ヒールが高く爪先のとんがったものから、歩きやすい幅広・甲高・ヒール低めのものまで、何足購入し履いたかわからないが、どの靴も履き潰すまで履いた結果、手元に(足下に?)あるのは、1足だけである。

先週の土曜日にイベントのお手伝いで、黒のパンプスで外を走り回っていた。
左足の小指辺りに違和感を覚え、見てみると、黒のパンプスから小指がはみ出していた。
黒いストッキングを履いていたのだが、それすら突き破った私の左足の小指、よほど外へ出たかったらしい。
パンプスには穴があいていた。とても履きやすいものだっただけにすごく残念な気持ちになった。

靴を破れるまで履く、という経験は、私の苦い思い出をよみがえらせる。

それは小学6年の冬のこと。

私の靴の左足の親指の箇所に穴があいた。
当時、2足を交互に履いていたのだが、その2足とも同じ箇所に穴があいた。
すかさず私は母に伝え、新しい靴をねだった。
しかし、母は買ってはくれなかった。
その理由はこうだ。


私の身長は166cmだが、実は小学6年生の頃から変わっていない。
幼い頃からずっと身長が高く、まだ伸びるのでは、と周囲からは言われていた。
身長が高いと足のサイズも大きい、また逆も然りだと聞いたことがある。
当時の靴のサイズは23.5cmだったのだが、足の指が突き破るのであれば、まだまだ足が大きくなり、身長も伸びるのでは…、と母は懸念したようだ。
これ以上身長が伸びたら将来着るものに困るだろう、とも思っていたようだ。そのためには足をこれ以上大きくしないようにしなければならない、と、結局そのままその靴を履かせ、新しい靴を買ってはくれなかった。
私は仕方なく穴のあいた靴を履いて学校へ通った。とても恥ずかしかった思いと、その時に履いていた靴のデザインを今でもよく覚えている。

今年に入ってこの話を母にしたところ、「全く覚えていない」と言われ、私はショックを受けた。私のあの思いはなんだったのだろう…。
とはいえ、今の身長のまま成長が止まってくれたのは、母のおかげだと信じている。

小指の箇所に穴のあいた私の黒いパンプスは天寿を全うしてくれた。
今日は、新しい黒いパンプスを買った。
新しいパンプス
新しい靴を買うたびに、あの纏足体験を思い出す。





2 件のコメント:

  1. 高身長だったんですね。(@_@;
    でも、23.5は決して大きくないですね。
    我が家は、158→24.0と160→25.5です。
    娘が中学生のころは白いスニーカーだったのですが、
    レディースの25.5なんて見かけませんでした。
    仕方なく、メンズの25.5を履いていました。
    今は高校生になったので、
    嬉しそうにローファーを履いています。
    25.5ですが。(^^;
    15va=CFのパツラです。

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    1. コメントありがとうございます。
      母のおかげで、私は23.5〜24cmの靴を履くことができます。
      私の娘(中2)は既に24.5cmなのですが、今の靴はサイズもデザインもバリエーションが多いのであまり拘っていません。ただ娘はあまり身長が高くなりたくないようです。
      それにしても、お嬢さんが25.5cmとは!おしゃれを楽しむお年頃、今の時代は選択の余地があるので良いと思います。
      15vaさんの正体(!)がわかりよかったです。ありがとうございます(^^)

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